2006年08月30日
日本国とカザフスタン共和国との間の共同声明+覚書
http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2006/08/28seimei.html
日本国とカザフスタン共和国との間の友好、パートナーシップと協力の一層の発展
に関する共同声明
ヌルスルタン・ナザルバーエフ・カザフスタン共和国大統領の招聘により、小泉純一郎日本国内閣総理大臣は2006年8月28日から29日までカザフスタン共和国を公式訪問した。
小泉純一郎日本国内閣総理大臣とヌルスルタン・ナザルバーエフ・カザフスタン共和国大統領は、
994年4月7日付及び1999年12月6日付の両国首脳による、並びに、2002年12月6日付及び2004年8月27日付の両国外務大臣による日本国とカザフスタン共和国との間の共同声明が、日本国とカザフスタン共和国との間の戦略的パートナーシップの進展のための良き基盤となったことを指摘し、 日本国内閣総理大臣として初めてとなる今回の小泉純一郎内閣総理大臣のカザフスタン共和国訪問が、友好及び全面的な協力の一層の強化に資する重要な契機となることを確信し、 伝統的な友好と相互理解の精神に則って行われた会談の結果を肯定的に評価しつつ、以下のとおり声明する。
1.二国間政治関係
双方は、相互の信頼及び協調の水準を絶えず向上させつつ、今後とも定期的な政治対話を継続し、様々なレベルにおける協議を実施すると共に、両国議会の議員間の交流を強化する用意があることを確認する。
双方は、両国首脳が定期的に会談することは、日本国とカザフスタン共和国との間の政治、経済及び投資の分野における協力を長期的に発展させる上で大きな意義を有すると強調する。双方は、様々なレベル及び様々な分野におけるその他の交流と協議のチャネルを並行的に拡大しつつ、既存の協議の枠組みを強化する。
カザフスタン側は、社会の民主化及び市場経済化の推進並びに人権擁護に向けた努力に対する日本側の支援に謝意を表明するとともに、このような努力を継続することを確認する。これに対し日本側は、カザフスタン共和国における社会・経済改革の成果を評価し、改革促進のため適切な支援を継続する意向を有する。
2.経済関係
双方は、貿易経済協力の強化は両国の長期的な利益に応えるものと認識し、それぞれの国の国内法令及び両国が締結する国際条約に従って、交流を活発化させるために必要な環境を整備しつつ、経済分野における肯定的な傾向を強化する。双方は、エネルギー、輸送、科学技術、情報通信及び金融分野における協力を向上させる用意があることを確認する。双方は、2005年11月にカザフスタン共和国のWTO加盟に関する両国間の交渉が終了し、また、2006年3月にアスタナにおいて第8回日本カザフスタン経済合同会議が成功裏に開催されたことを高く評価する。
双方は、カザフスタン共和国の石油、ウラン及びその他の天然資源の探鉱、開発及び加工分野における日本の民間企業、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、国際協力銀行(JBIC)及び日本貿易保険(NEXI)の積極的な関与を歓迎し、エネルギー資源分野における日本国とカザフスタン共和国との協力が戦略的な展望を有するものであることを確認しつつ、これを更に発展させる意向を表明する。双方は、日本の企業・機関が参加するカシャガン油田開発プロジェクトが進展していることを評価し、今後ともカザフスタン共和国における石油、ウラン及びその他の天然資源の探鉱、開発及び加工の分野における大型案件の成功裏の実現のため、効果的な措置をとる意向を有する。カザフスタン側は、日本における石油関係技術者の研修の実施等の石油分野における協力に謝意を表明する。
双方は、特にウラン鉱山開発、より高い加工レベルのカザフスタンのウラン製品及び核燃料加工役務の日本市場への提供を含む原子力分野における協力の戦略的有望性に立脚しつつ、「原子力の平和的利用の分野における協力の促進に関する日本国政府とカザフスタン共和国政府との間の覚書」が署名されたことを歓迎するとともに、同覚書に基づき、カザフスタン共和国におけるウランの探鉱、開発及び加工における協力を強化する意向を共有する。
カザフスタン側は、「産業・イノベーション発展戦略」に関連し、高度技術の誘致、並びに石油化学、機械製造、電子技術、冶金及び農産品加工の分野に対する直接投資の誘致に対する関心を表明する。
3.ODAによる協力
カザフスタン側は、日本政府がカザフスタン共和国の経済・社会の近代化のため、種々の分野で実施してきた政府開発援助(ODA)に対し謝意を表明する。双方は、カザフスタン共和国の国家戦略の実現にとって重要な人材育成を中心としたODAによる協力継続の重要性を指摘する。
カザフスタン側は、2005年7月に発効した技術協力協定に基づき、技術協力の更なる円滑な実施のために適切な措置をとる。また、カザフスタン側は、日本人材開発センターが、カザフスタンの行政官及び企業人の育成に貢献していることを指摘する。
4.人的交流の促進
双方は、両国間の人的交流の更なる発展が、相互理解の増進、相互信頼及び友好の強化にとって不可欠であることを確認する。
双方は、文化、教育、観光、保健、社会保障、体育・スポーツ及び両国青年団体間の交流の分野における交流の拡大を重視しつつ、このような交流を全面的に発展させるため良好な環境の整備を促進する意向を有する。
日本側は、2004年8月に表明した中央アジア地域から3年間で約1000名の研修員を受け入れるとの方針を2年間で達成したことを踏まえ、中央アジア地域からの研修員及び留学生を今後3年間で2000名程度受け入れる意向を表明し、カザフスタン側はこれを歓迎する。
日本側は、カザフスタン共和国大統領の国際教育プログラム「ボラシャク」の枠内での日本への留学生派遣を促進するため、情報提供及び仲介のための仕組みを整備する意向を有する。
5.「中央アジア+日本」対話
双方は、日本と中央アジアとの間の協力が新たな段階へと導かれていくことを歓迎しつつ、「中央アジア+日本」対話の枠内における協力を、特にこの地域の国々の経済・技術指標の平準化並びに地域共通のエネルギー、環境及び社会問題の共同解決に関する具体的な案件を実現することによって、強化する意向を有する。双方は、「中央アジア+日本」対話の枠組みにおける協力は、地域の安定及び持続的な発展に向けた中央アジア諸国の自主的な努力を促進させるとの認識を共有する。
双方は、2006年6月に東京で開催された「中央アジア+日本」対話第2回外相会合において「行動計画」が採択されたことを歓迎し、今後「行動計画」に基づく協力を活発化する必要性について認識を共有する。
地域協力に関連して、カザフスタン側は、日本側が既に北部アラル海の環境保護や、防災の分野でカザフスタンに協力していることに謝意を表明する。
日本側は、「行動計画」に盛り込まれたテロ・麻薬対策、環境保護、防災、貿易・投資等の諸分野における地域内協力に係るカザフスタン側の具体的な提案を検討する用意がある旨表明する。双方は、アジア防災センター加盟国によるアジア防災会議を2007年にカザフスタン共和国において開催するにあたって協力すると共に、この会議が、中央アジア諸国による防災分野の協力強化をもたらすことへの期待を表明する。
6.国際場裡における協力
双方は、安全保障、持続的な発展及びアジアを中心とする世界の平和と安定に対する新たな脅威との闘いのため、両国が加盟する国連及びその他の国際機関における協力を強化する意向を有する。この関連で、双方は、2005年9月の国連首脳会合の成果文書を踏まえ、国連の実効性及び信頼性の強化を通じて21世紀の諸課題に有効に対処するため、国連を包括的に改革する必要性につき認識を共有し、常任理事国及び非常任理事国の拡大を含む早期の安保理改革の実現に向け共同して取組む決意を表明する。この関連でカザフスタン側は、日本国が国連安全保障理事会常任理事国となることに対する支持を再確認する。
双方は、大量破壊兵器の拡散、国際テロリズム及び麻薬取引は、安全及び安定に対する深刻な脅威であるとみなし、このような差し迫った脅威に共同で対処するため、二国間及び多国間の協力を強化する。
双方は、北朝鮮による弾道ミサイルの発射を非難し、北朝鮮を含む加盟国のとるべき措置を含む2006年7月15日付の国連安保理決議1695に対する支持を表明する。双方は、北朝鮮が同決議に従い、ミサイル発射のモラトリアムに関する既存の約束を再確認し、速やかに無条件で六者会合に復帰すること、2005年9月の六者会合共同声明の早期実施及び拉致問題の早急な解決を含め、他の安全保障上及び人道上の国際社会の懸念に対応することが不可欠であるとの認識を共有する。
双方は、アジア地域における対話の促進及び紛争予防を目的とし、国際政治における肯定的な要因たるアジア信頼醸成措置会議(CICA)が重要な役割を果たしていることについて意見を共有する。日本側は、CICAの更なる発展を支持すると共に、アジアにおける平和、安全、安定及び繁栄の維持を共に目指す中で、引き続き活発に同会議に関与していく意向を表明する。
日本は、欧州安全保障協力機構(OSCE)におけるアジアのパートナー国として、2009年にOSCEの議長国となることについてのカザフスタン共和国の発意を歓迎し、この問題について加盟国間でコンセンサスに基づく結論が得られることに期待するとともに、OSCEがその活動を通じて、OSCE域内全体、就中、中央アジア地域における安全保障及び安定の維持の面において積極的役割を果たすことへの期待を表明する。
カザフスタン側は、ASEAN地域フォーラム(ARF)の正規参加国となることを志向することを確認し、カザフスタン共和国がARFに参加することによって、中央アジアとアジア太平洋地域との間の安全保障の強化の分野における地域間協力の展望が開かれることとなるとの希望を表明する。日本は、このようなカザフスタンの意向を歓迎する。
双方は、朝鮮半島問題を含むアジア地域情勢に関する外務省間の協議を定期的に実施する。
日本国政府とカザフスタン共和国政府は、以上の諸事項の実現について恒常的に注意を払う。
2006年8月28日、アスタナ
日本国総理大臣小泉純一郎+カザフスタン共和国大統領ヌルスルタン・ナザルバーエフ
http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2006/08/28oboegaki.html
原子力の平和的利用の分野における協力の促進に関する
日本国政府とカザフスタン共和国政府との間の覚書
日本国政府及びカザフスタン共和国政府(以下「双方」という。)は、
様々な分野における両国間関係の強化及び日本国国民とカザフスタン共和国国民との間の信頼の深化の重要性を認識し、
カザフスタンにおけるウラン鉱山開発分野に関し、日本の民間企業の参加によるウラン鉱山共同開発プロジェクトの実施が合意されるなど両国間の協力が進展していることを歓迎し、
ウラン鉱山開発、より高い加工レベルのカザフスタンのウラン製品及び核燃料加工役務の日本市場への提供を含む原子力の平和的利用の分野における両国間の交流及び協力を、今後一層促進させるために両国がともに取り組んでいくことを希望し、
同分野における交流及び協力の発展が、両国間の相互理解及び信頼に立脚した両国関係の更なる進展に寄与することを期待し、
2006年6月5日に採択された「中央アジア+日本」行動計画において、IAEA追加議定書の普遍化、核セキュリティ及び原子力安全の確保に向けて協力することが明記されていることに留意し、
核不拡散に係る諸合意及び取決めを遵守しつつ原子力の平和的利用を確保する重要性を認識して、
以下の意図につき確認した。
1. 双方は、原子力の平和的利用の分野における両国政府関係機関及び民間事業者間の交流及び協力を促進し、更なるウラン鉱山共同開発、より高い加工レベルのカザフスタンのウラン製品及び核燃料加工役務の日本市場への提供等の具体的協力案件の実現のため、必要な措置を講ずる。
2. 双方は、カザフスタンにおけるウラン鉱山開発、より高い加工レベルのカザフスタンのウラン製品及び核燃料加工役務の日本市場への提供を含む原子力の平和的利用の分野における両国間の協力を促進するため、必要な法的基盤の整備等について定期的な意見交換等を通じて協力する。
3. 双方は、原子力の平和的利用の分野における協力を促進する上で重要であるカザフスタンの核不拡散、核物質防護及び計量管理体制の整備並びに原子力エネルギー導入の基盤整備のための支援に向けた具体的方策について意見交換を行うとともに、二国間及び国際機関を通じた協力を進める。
4. 双方は、原子力の平和的利用の分野における協力の促進のために、原子力発電所の立地等に関する基本情報の交換、カザフスタンにおける軽水炉の導入に必要な人材の交流並びに双方の専門家及び関係機関間の定期的な対話の実施のため必要な措置を講ずる。
5. 双方は、核不拡散、核物質防護及び計量管理体制の整備状況等を勘案しつつ、双方が適切な状況にあるとの理解に至った場合には、日本とカザフスタンとの間の二国間での原子力の平和的利用のための協力に関する協定を締結するための交渉を開始する。
アスタナ 2006年8月28日
日本国政府のために カザフスタン共和国政府のために
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日本国とカザフスタン共和国との間の友好、パートナーシップと協力の一層の発展
に関する共同声明
ヌルスルタン・ナザルバーエフ・カザフスタン共和国大統領の招聘により、小泉純一郎日本国内閣総理大臣は2006年8月28日から29日までカザフスタン共和国を公式訪問した。
小泉純一郎日本国内閣総理大臣とヌルスルタン・ナザルバーエフ・カザフスタン共和国大統領は、
994年4月7日付及び1999年12月6日付の両国首脳による、並びに、2002年12月6日付及び2004年8月27日付の両国外務大臣による日本国とカザフスタン共和国との間の共同声明が、日本国とカザフスタン共和国との間の戦略的パートナーシップの進展のための良き基盤となったことを指摘し、 日本国内閣総理大臣として初めてとなる今回の小泉純一郎内閣総理大臣のカザフスタン共和国訪問が、友好及び全面的な協力の一層の強化に資する重要な契機となることを確信し、 伝統的な友好と相互理解の精神に則って行われた会談の結果を肯定的に評価しつつ、以下のとおり声明する。
1.二国間政治関係
双方は、相互の信頼及び協調の水準を絶えず向上させつつ、今後とも定期的な政治対話を継続し、様々なレベルにおける協議を実施すると共に、両国議会の議員間の交流を強化する用意があることを確認する。
双方は、両国首脳が定期的に会談することは、日本国とカザフスタン共和国との間の政治、経済及び投資の分野における協力を長期的に発展させる上で大きな意義を有すると強調する。双方は、様々なレベル及び様々な分野におけるその他の交流と協議のチャネルを並行的に拡大しつつ、既存の協議の枠組みを強化する。
カザフスタン側は、社会の民主化及び市場経済化の推進並びに人権擁護に向けた努力に対する日本側の支援に謝意を表明するとともに、このような努力を継続することを確認する。これに対し日本側は、カザフスタン共和国における社会・経済改革の成果を評価し、改革促進のため適切な支援を継続する意向を有する。
2.経済関係
双方は、貿易経済協力の強化は両国の長期的な利益に応えるものと認識し、それぞれの国の国内法令及び両国が締結する国際条約に従って、交流を活発化させるために必要な環境を整備しつつ、経済分野における肯定的な傾向を強化する。双方は、エネルギー、輸送、科学技術、情報通信及び金融分野における協力を向上させる用意があることを確認する。双方は、2005年11月にカザフスタン共和国のWTO加盟に関する両国間の交渉が終了し、また、2006年3月にアスタナにおいて第8回日本カザフスタン経済合同会議が成功裏に開催されたことを高く評価する。
双方は、カザフスタン共和国の石油、ウラン及びその他の天然資源の探鉱、開発及び加工分野における日本の民間企業、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、国際協力銀行(JBIC)及び日本貿易保険(NEXI)の積極的な関与を歓迎し、エネルギー資源分野における日本国とカザフスタン共和国との協力が戦略的な展望を有するものであることを確認しつつ、これを更に発展させる意向を表明する。双方は、日本の企業・機関が参加するカシャガン油田開発プロジェクトが進展していることを評価し、今後ともカザフスタン共和国における石油、ウラン及びその他の天然資源の探鉱、開発及び加工の分野における大型案件の成功裏の実現のため、効果的な措置をとる意向を有する。カザフスタン側は、日本における石油関係技術者の研修の実施等の石油分野における協力に謝意を表明する。
双方は、特にウラン鉱山開発、より高い加工レベルのカザフスタンのウラン製品及び核燃料加工役務の日本市場への提供を含む原子力分野における協力の戦略的有望性に立脚しつつ、「原子力の平和的利用の分野における協力の促進に関する日本国政府とカザフスタン共和国政府との間の覚書」が署名されたことを歓迎するとともに、同覚書に基づき、カザフスタン共和国におけるウランの探鉱、開発及び加工における協力を強化する意向を共有する。
カザフスタン側は、「産業・イノベーション発展戦略」に関連し、高度技術の誘致、並びに石油化学、機械製造、電子技術、冶金及び農産品加工の分野に対する直接投資の誘致に対する関心を表明する。
3.ODAによる協力
カザフスタン側は、日本政府がカザフスタン共和国の経済・社会の近代化のため、種々の分野で実施してきた政府開発援助(ODA)に対し謝意を表明する。双方は、カザフスタン共和国の国家戦略の実現にとって重要な人材育成を中心としたODAによる協力継続の重要性を指摘する。
カザフスタン側は、2005年7月に発効した技術協力協定に基づき、技術協力の更なる円滑な実施のために適切な措置をとる。また、カザフスタン側は、日本人材開発センターが、カザフスタンの行政官及び企業人の育成に貢献していることを指摘する。
4.人的交流の促進
双方は、両国間の人的交流の更なる発展が、相互理解の増進、相互信頼及び友好の強化にとって不可欠であることを確認する。
双方は、文化、教育、観光、保健、社会保障、体育・スポーツ及び両国青年団体間の交流の分野における交流の拡大を重視しつつ、このような交流を全面的に発展させるため良好な環境の整備を促進する意向を有する。
日本側は、2004年8月に表明した中央アジア地域から3年間で約1000名の研修員を受け入れるとの方針を2年間で達成したことを踏まえ、中央アジア地域からの研修員及び留学生を今後3年間で2000名程度受け入れる意向を表明し、カザフスタン側はこれを歓迎する。
日本側は、カザフスタン共和国大統領の国際教育プログラム「ボラシャク」の枠内での日本への留学生派遣を促進するため、情報提供及び仲介のための仕組みを整備する意向を有する。
5.「中央アジア+日本」対話
双方は、日本と中央アジアとの間の協力が新たな段階へと導かれていくことを歓迎しつつ、「中央アジア+日本」対話の枠内における協力を、特にこの地域の国々の経済・技術指標の平準化並びに地域共通のエネルギー、環境及び社会問題の共同解決に関する具体的な案件を実現することによって、強化する意向を有する。双方は、「中央アジア+日本」対話の枠組みにおける協力は、地域の安定及び持続的な発展に向けた中央アジア諸国の自主的な努力を促進させるとの認識を共有する。
双方は、2006年6月に東京で開催された「中央アジア+日本」対話第2回外相会合において「行動計画」が採択されたことを歓迎し、今後「行動計画」に基づく協力を活発化する必要性について認識を共有する。
地域協力に関連して、カザフスタン側は、日本側が既に北部アラル海の環境保護や、防災の分野でカザフスタンに協力していることに謝意を表明する。
日本側は、「行動計画」に盛り込まれたテロ・麻薬対策、環境保護、防災、貿易・投資等の諸分野における地域内協力に係るカザフスタン側の具体的な提案を検討する用意がある旨表明する。双方は、アジア防災センター加盟国によるアジア防災会議を2007年にカザフスタン共和国において開催するにあたって協力すると共に、この会議が、中央アジア諸国による防災分野の協力強化をもたらすことへの期待を表明する。
6.国際場裡における協力
双方は、安全保障、持続的な発展及びアジアを中心とする世界の平和と安定に対する新たな脅威との闘いのため、両国が加盟する国連及びその他の国際機関における協力を強化する意向を有する。この関連で、双方は、2005年9月の国連首脳会合の成果文書を踏まえ、国連の実効性及び信頼性の強化を通じて21世紀の諸課題に有効に対処するため、国連を包括的に改革する必要性につき認識を共有し、常任理事国及び非常任理事国の拡大を含む早期の安保理改革の実現に向け共同して取組む決意を表明する。この関連でカザフスタン側は、日本国が国連安全保障理事会常任理事国となることに対する支持を再確認する。
双方は、大量破壊兵器の拡散、国際テロリズム及び麻薬取引は、安全及び安定に対する深刻な脅威であるとみなし、このような差し迫った脅威に共同で対処するため、二国間及び多国間の協力を強化する。
双方は、北朝鮮による弾道ミサイルの発射を非難し、北朝鮮を含む加盟国のとるべき措置を含む2006年7月15日付の国連安保理決議1695に対する支持を表明する。双方は、北朝鮮が同決議に従い、ミサイル発射のモラトリアムに関する既存の約束を再確認し、速やかに無条件で六者会合に復帰すること、2005年9月の六者会合共同声明の早期実施及び拉致問題の早急な解決を含め、他の安全保障上及び人道上の国際社会の懸念に対応することが不可欠であるとの認識を共有する。
双方は、アジア地域における対話の促進及び紛争予防を目的とし、国際政治における肯定的な要因たるアジア信頼醸成措置会議(CICA)が重要な役割を果たしていることについて意見を共有する。日本側は、CICAの更なる発展を支持すると共に、アジアにおける平和、安全、安定及び繁栄の維持を共に目指す中で、引き続き活発に同会議に関与していく意向を表明する。
日本は、欧州安全保障協力機構(OSCE)におけるアジアのパートナー国として、2009年にOSCEの議長国となることについてのカザフスタン共和国の発意を歓迎し、この問題について加盟国間でコンセンサスに基づく結論が得られることに期待するとともに、OSCEがその活動を通じて、OSCE域内全体、就中、中央アジア地域における安全保障及び安定の維持の面において積極的役割を果たすことへの期待を表明する。
カザフスタン側は、ASEAN地域フォーラム(ARF)の正規参加国となることを志向することを確認し、カザフスタン共和国がARFに参加することによって、中央アジアとアジア太平洋地域との間の安全保障の強化の分野における地域間協力の展望が開かれることとなるとの希望を表明する。日本は、このようなカザフスタンの意向を歓迎する。
双方は、朝鮮半島問題を含むアジア地域情勢に関する外務省間の協議を定期的に実施する。
日本国政府とカザフスタン共和国政府は、以上の諸事項の実現について恒常的に注意を払う。
2006年8月28日、アスタナ
日本国総理大臣小泉純一郎+カザフスタン共和国大統領ヌルスルタン・ナザルバーエフ
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原子力の平和的利用の分野における協力の促進に関する
日本国政府とカザフスタン共和国政府との間の覚書
日本国政府及びカザフスタン共和国政府(以下「双方」という。)は、
様々な分野における両国間関係の強化及び日本国国民とカザフスタン共和国国民との間の信頼の深化の重要性を認識し、
カザフスタンにおけるウラン鉱山開発分野に関し、日本の民間企業の参加によるウラン鉱山共同開発プロジェクトの実施が合意されるなど両国間の協力が進展していることを歓迎し、
ウラン鉱山開発、より高い加工レベルのカザフスタンのウラン製品及び核燃料加工役務の日本市場への提供を含む原子力の平和的利用の分野における両国間の交流及び協力を、今後一層促進させるために両国がともに取り組んでいくことを希望し、
同分野における交流及び協力の発展が、両国間の相互理解及び信頼に立脚した両国関係の更なる進展に寄与することを期待し、
2006年6月5日に採択された「中央アジア+日本」行動計画において、IAEA追加議定書の普遍化、核セキュリティ及び原子力安全の確保に向けて協力することが明記されていることに留意し、
核不拡散に係る諸合意及び取決めを遵守しつつ原子力の平和的利用を確保する重要性を認識して、
以下の意図につき確認した。
1. 双方は、原子力の平和的利用の分野における両国政府関係機関及び民間事業者間の交流及び協力を促進し、更なるウラン鉱山共同開発、より高い加工レベルのカザフスタンのウラン製品及び核燃料加工役務の日本市場への提供等の具体的協力案件の実現のため、必要な措置を講ずる。
2. 双方は、カザフスタンにおけるウラン鉱山開発、より高い加工レベルのカザフスタンのウラン製品及び核燃料加工役務の日本市場への提供を含む原子力の平和的利用の分野における両国間の協力を促進するため、必要な法的基盤の整備等について定期的な意見交換等を通じて協力する。
3. 双方は、原子力の平和的利用の分野における協力を促進する上で重要であるカザフスタンの核不拡散、核物質防護及び計量管理体制の整備並びに原子力エネルギー導入の基盤整備のための支援に向けた具体的方策について意見交換を行うとともに、二国間及び国際機関を通じた協力を進める。
4. 双方は、原子力の平和的利用の分野における協力の促進のために、原子力発電所の立地等に関する基本情報の交換、カザフスタンにおける軽水炉の導入に必要な人材の交流並びに双方の専門家及び関係機関間の定期的な対話の実施のため必要な措置を講ずる。
5. 双方は、核不拡散、核物質防護及び計量管理体制の整備状況等を勘案しつつ、双方が適切な状況にあるとの理解に至った場合には、日本とカザフスタンとの間の二国間での原子力の平和的利用のための協力に関する協定を締結するための交渉を開始する。
アスタナ 2006年8月28日
日本国政府のために カザフスタン共和国政府のために
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