てぃーだブログ › 元は、関組長の東京・永田町ロビー活動日記【ブログ版】 › 外交防衛 › きょうは、国会図書館、公文書館などをはしごした。

2006年10月20日

きょうは、国会図書館、公文書館などをはしごした。

10月20日(金)

ロビー活動には、議員や議員秘書に意見を言う側面のほかに、調査研究の側面もある。

  関組長日記:【北朝鮮】<周辺事態>の6類型について ※重要

で書いた、

●平成11年4月20日、第145国会の衆議院/日米防衛協力のための指針に関する特別委員会の理事会に配布された「周辺事態に関する防衛庁長官答弁のポイント(4月20日)」と題した文書

●平成11年4月26日、第145国会の衆議院/日米防衛協力のための指針に関する特別委員会の理事会に配布された「周辺事態について」と題した文書

この2つの文書を探し回って、

http://www.ndl.go.jp/jp/service/tokyo/route.html
国立国会図書館 議会官庁資料室

へ行ったが委員会の理事会に提出された資料までは収集していないという。

平成11年の衆議院/日米防衛協力のための指針に関する特別委員会の会議録を読み漁った。
それで、こんな質疑を見つけた↓
---------------------------------

第145国会
衆議院 日米防衛協力のための指針に関する特別委員会議録 10号
平成11年4月22日

○ 東中委員 何を言っているんだよ。そういうことじゃわからぬから類型
化したんだと、こういう説明をしているじゃないか。そして、四つを外務
大臣が言うたときも、 前の二つと後ろは、周辺地域においてということと、
それから周辺地域じゃないある国、こういうふうにそのときも分かれてい
るんですよ。
そして今、暫定的なみたいなことを言いましたけれども、おとといの防衛
庁長官が述べているのは、六つの類型につきまして、「これで全部確定し
たわけじゃなくて、今外務省を中心に私どもが検討している類型である」、
こういうふうに言われているわけですから、だから、一応今そういうふう
にかかっておる、それで全部じゃないということを言われているんですね。
そのときに、周辺事態ということを、だって、類型化したんだ、典型化し
たんだとテレビでも全部放映したでしょう。それで何か確定したような感
じを与えているけれども、実際は、その類型がまるきり違っているんです。
周辺事態についての説明で、周辺地域において発生したものと、それから、
ある国、だからそれは地球上どこでもということになりますね、そういう
ことになったのはなぜかと聞いているんです。そんなことはもう、周辺事
態が入っておろうが入っていなくても同じなんだと。それにしても、一つ
の類型には入っておるけれども一つの類型には入らない、こういう類型を
したのはなぜかと聞いているんですから。そこまでは思い及ばぬで、とり
あえず出したんだというんだったら、それはそう言うてください。そんな
いいかげんなものかということになりますよ。
○野呂田国務大臣 四月二十日のこの委員会における山中委員に対する私
の答弁は、 周辺事態の概念について、国会の御審議でも、さらに具体的な、
わかりやすい内容を求める意見も相次いでおりましたので、私どもとして
も、こうした御意見を真摯に受けとめまして、政府部内において検討を行
っている旨及びその内容について紹介したところでありますが、

★ ここから特に注目↓

この答弁の内容については、私も、前提つきで、あくまでも政府部内にお
ける検討の途上であるものをあえて申し上げた次第でありまして、これは
決して、これで周辺事態に関する具体的な政府見解として固まったもので
はないということをお断りした上で、申し上げた次第であります。

政府の統一見解につきましては、なるべくまとまったものを近々発表する
ことになる方向であると思いますけれども、そういう前提で御説明した次
第でありまして、ひとつ御了解をいただきたいと思います。
○東中委員 全く無責任ですよ。三月十八日に、高村外務大臣があの四つ
の例を言われたときには、「今申し上げたことが政府内部で話し合って、
典型的な例としてはこういうことが示せますねということを政府全体で話
し合った結果が今申し上げたことでございます。」これは三月十八日です
よ。それはそのまま残っているんですよ。そして、今度また一つずつつけ
加わって、六つになった。まだ検討してふえるかもしれぬということを、
この委員会で言うた発言ですからね。そういうものを、今みたいなことを
言うているというのは、これはもう本当に無責任発言だ。格好だけつけて
いるだけだということを申し上げて、時間がありませんので次に進みます。
それで、周辺地域ですね。この類型で示されたのは、我が国の周辺の地域
で起こった武力紛争、周辺の地域という言葉を使っているんです。
周辺の地域というのはどの 地域なのか、これをお聞きしたい。

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この後、いつどのようにして「周辺事態に関する具体的な政府見解として固まった」かが不明なままだ。

いつ、どこで、誰が、誰と、「周辺事態の6類型」を、どのように位置づけたのか?これこそが北朝鮮の核実験に関する『国際連合安全保障理事会決議第1718号』と『周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律』に論理的整合性があるのかどうか?の重要ポイントではないか。
そして問題は、その出典であり、法的根拠である。

さらに生まれて初めて

http://www.archives.go.jp/sitemap/index.html
東京都千代田区北の丸公園
国立公文書館

へも行ってレファランス専門官に相談してみたが公文書には現用/非現用のものがあり、

1:現用のもの
2:公文書館に移管するもの
3:廃棄するもの

があるので、まずは省庁に問い合わせなければわからない、たぶんお探しの物は、まだ現用のものとして関係の省庁にあるだろう、という。

http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/sosiki/index.html
内閣官房

に電話したら、外務省と防衛庁に聞いてくれ、という。

外務省/大臣官房/総務課に電話したら、

http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/sosiki/hokubei.html
外務省/北米局/日米安全保障条約課

にはあるかもしれない。衆議院/内閣総務官室にもあるんじゃないか、と言われた。

http://www.jda.go.jp/j/defense/jda-sdf/sosikizu/inner/index.html
防衛庁/長官官房/文書課

に電話したら、その文書は防衛庁/長官官房/文書課にあると思うが、その文書管理の担当者が誰かを調べるだけでかなり時間がかかる、と言われた。

ここでキーボードを打って再現する気力もないので書かないが、それぞれとの会話は、ものすごく長い。そしてたぶんこうして要約してしまうとあまりおもしろくないのだが、関組長のロビー活動のエピソードのなかでも、実はこういう、どうやって問い合わせるか?そのやりとりがいちばんおもしろい話なのかもしれない。

衆議院第2議員会館に戻って、武正公一事務所の秘書氏にきょうのプロセスを話し、「第145国会では設けられていたけれど今は消滅した、衆議院/日米防衛協力のための指針に関する特別委員会の資料が、衆議院事務局/安全保障委員会の調査室に相続されて有ると思いますか?」と尋ねた。
秘書氏は、衆議院第2議員会館の地下3階の倉庫でホコリをかぶって眠っているかもしれない、似たような経験をしたことがある、という。今、議員会館は立て替え作業の真っ最中だ。あと4~5年はかかるが、もしその引越し作業のどさくさでその資料が廃棄されてしまったら、後世の人々は歴史を検証することができなくなってしまうだろう。きょうは、こんな恐ろしいことに気がついてしまった。

━━↓チェック↓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm
衆議院の予定

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/tomorrow/index.php
参議院の予定

benetoncondom@hotmail.com   
関組長


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Posted by 関組長 at 23:55 │外交防衛
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