2007年02月23日

ロビー活動とは何か?

ロビー活動とは何か?という根本的なことを書いておきたい。

日本国憲法 第41条 

国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

日本国憲法 第42条 

国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。

日本国憲法 第43条 

両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。
両議院の議員の定数は、法律でこれを定める。

衆議院議員は、480人。
参議院議員は、242人。
国会議員は合計722人いる。

http://www.shugiin.go.jp/itdb_annai.nsf/html/statics/syu/kaiha_m.htm
衆議院の各会派名の所属議員数一覧

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/kaiha/giinsu.htm
参議院の各会派別の所属議員数一覧

たったの722人である。そのうち、
内閣総理大臣をはじめ大臣18人のうち17人が国会議員。
内閣官房副長官4人のうち2人が国会議員。
内閣総理大臣補佐官5人のうち4人が国会議員。
副大臣22人。
大臣政務官26人。
合計69人が質問をする立場ではなく質問される<行政府>の立場である。

http://www.kantei.go.jp/jp/abedaijin/060926/index.html
安倍内閣の内閣官房長官+内閣官房副長官+補佐官+大臣の名簿

http://www.kantei.go.jp/jp/abefukudaijin/060927/index.html
安倍内閣の副大臣の名簿

http://www.kantei.go.jp/jp/abeseimukan/060927/index.html
安倍内閣の大臣政務官の名簿

この722人ー69人=653人が行政府を監督する<立法府>の立場である。
さらに、ここから衆議院と参議院の議長と副議長を除くと649人。

この<立法府>の649人の国会議員を私たちが使いこなして<行政府>をコントロールできるかどうかに我が国の議会制民主主義が機能するかどうかがかかっている。
これを促進するための働きかけがロビー活動である。

公民館やインターネット上の掲示板などで、「特定の政党を支持し、あるいは、特定の政党に反対する活動は云々・・・」と書いてあるのを見かけることがあるがロビー活動は特定の政党を支持しあるいは特定の政党に反対する活動ではない。
まず、政府=与党(自由民主党+公明党)ではないのだ。
<立法府>において与党の立場であっても、
<行政府>の立場である内閣の閣僚とは、与党議員からも距離がある。
政府・与党ではないのだ。
このことは、実際に厚生大臣を経験した菅直人さんが『大臣』(岩波新書)で書いておられた。
小泉内閣の政策はほとんど支持できないとしても、自由民主党と公明党の議員の主張しているすべての政策に反対なのではない。
小泉内閣が国会に提出したAという法案に反対したからといって、小泉内閣の全ての政策に反対しているのではなくBという法案には異論も無いという場合だってある。
安倍内閣の政策はほとんど支持できないとしても、自由民主党と公明党の議員の主張しているすべての政策に反対なのではない。
特定の政党を応援し特定の政党を毛嫌いしてしまう人にはロビー活動は向いていない、と思う。
政策提言する相手が党派を【超】えて様々な【党派】の議員でなければ、そのロビー活動が成果を導き出す可能性は低くなる。
ロビー活動は特定の政党を応援する政治活動とはそこが異なる。

わたしには、実際、幸か不幸か支持できる政党が無い。

協調性に欠ける人もロビー活動は向いていないと思う。立場や意見の異なる人が、お互い自己の主張を曲げるつもりがなければ対話そのものが成り立たない。そして妥協しないと成り立たない。
例えば武力攻撃事態対処法に賛成した政党の議員とは話をする気にもなれない、などと思ったら、民主党や公明党や自由民主党の議員とは対話できない。
あなたの考えに近い政党は社会民主党ではないか?と尋ねられることがあるが、わたしには、社会民主党のすべての議員を支持することができない。
例えば団体や企業から議員個人の政治資金管理団体への献金を良しとしない社会民主党の政治改革を支持できない。
その理由は、

http://sekigumi.ti-da.net/e1250225.html
総務省/自治行政局/政治資金規制課/収支公開室

に書いた。それだけではない。特に地方議会における社会民主党の議員の態度には容認しがたいことが多々ある。
ここでは詳しくは書かないではしょるが、その多くは公共事業についてである。けれども、だからといって
社会民主党の議員であるというだけで駄目だと言ったら、日本共産党と無所属の議員しか残らなくなってしまう。
日本共産党は立派な組織的近代政党であるばかりか、合法的な政党助成金の受け取りも拒否している。
だが、日本共産党の政策に一致点があっても党の組織の在り方が正直言って好きになれない。
こんなことを言っていたら、そのうち話せる相手は無所属の議員いがい、誰もいなくなってしまう。

小泉純一郎さんが壊してしまった自由民主党の古き良き伝統は、失われてからその大切さを痛感させられた。

※ 自民党総務会長を長年務めた大幹部で、郵政民営化法案に反対して自民党から離党を余儀なくされた堀内光雄/衆議院議員の著書『自民党は殺された』
http://web-wac.co.jp/ ワック/刊

http://www.jimin.jp/jimin/jimin/chart/index.html
※ 自由民主党の機構図

協調性に欠ける人もロビー活動は向いていないと思う。立場や意見の異なる人が、お互い自己の主張を曲げるつもりがなければ対話そのものが成り立たない。
そして妥協しないと成り立たない。

政策提言する相手が党派を【超】えて様々な【党派】の議員でなければ、そのロビー活動が成果を導き出す可能性は低くなる。
そこで超党派のロビー活動が必要になってくる。
自由民主党、公明党、民主党、日本共産党、社会民主党、国民新党、新党日本、無所属の議員まで政策提言を行う超党派のロビー活動である。

各政党がおのおの衆議院と参議院の議員面会所に政党名を大きく書いた看板を立てて議員らにデモ行進を迎えてもらう【請願デモ】という表現方法がある。
そのデモ行進の主張におおむね賛同できる政党がそこでデモ行進を拍手で出迎え、デモ隊とシュプレヒコールをしたり、議員がスピーチしたり、請願署名を受け取ってくれたりする、永田町だけでできるデモ行進のスタイルである。
けれども、野党しか出迎えてくれなければ、その主張は政権交代が起こらなければ実現しない、ということを意味している。
ましてや日比谷公園から衆議院と参議院の議員面会所に向けて請願デモをやり、「なんとか改悪はんたーい!日本共産党議員団がんばれ~!」等と支持組織がシュプレヒコールをやっても、原理的に願いは成就することはありえない。
少数の意見を数の力で封じるのは多数決であって民主主義ではないとはいえ、正しいことを正しく主張するだけで悔い改めてもらえるなら苦労は要らない。
国会は学級会でも町内会でもないのだ。

ついでに言えば、社会民主党や日本共産党でもない、今だにレーニン主義などの暴力革命で国家権力を打倒しようと標榜し続ける新左翼諸党派は論外である。

超党派のロビー活動とはいえ、請願署名の紹介議員を得られても、院内集会をやっても、請願デモをやっても、法案をまとめ提出するところまでこぎつけたとしても、野党議員からしか賛同を得られなければ、それは政権交代が起こらなければ実現しない枠組みでしかない、ということを意味している。
あなたは、政権交代が起こり、素敵な内閣ができる日を期待して待っていられるだろうか?

もちろん選挙に仲間と思える人を立候補させ応援することはできる。けれども今、国会に議席を持つ議員とできることが今、国会に議席を持つ議員とできることできることの全てなので選挙と選挙のあいだはロビー活動をするしかないのである。

http://mytown.asahi.com/ishikawa/news.php?k_id=18000130609060001
2006年9月の朝日新聞に載った関組長のインタビュー記事

で語ったことをより詳しく書いてみた。

■ 関組長へのカンパの送り先

● りそな銀行 参議院支店 普通7942690 セキヨシトモ

※ カンパをお送りくださった場合はその旨と金額をメールでお伝えください。

■ 郵便物は、

〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1 国会内郵便局 局留め 関組長

で届きます(^^↑

http://mixi.jp/show_profile.pl?id=413189
関組長のミクシィのトップページ

http://sekigumi.ti-da.net/e1261654.html
関組長の由来、関組長の写真。

benetoncondom@hotmail.com   
関組長

http://sekigumi.ti-da.net/
関組長の東京・永田町ロビー活動日記blog版

でも読んでいただけるのですが、


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Posted by 関組長 at 17:00 │組織論